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2007年3月15日(木曜日)

なぜSIMロックフリーにできない?国内キャリアの島国根性

カテゴリー: - spiky @ 18時18分44秒 このエントリをはてなブックマークに追加このエントリをdel.icio.usに追加このエントリをTagClickに追加

ITメディアからのニュース。

 インセンティブモデルの是非、理想論だけで考えないでほしい──KDDIの小野寺氏

総務省「モバイルビジネス研究会」での各携帯キャリア代表の答弁を見ていると、改めて日本がいかに情報鎖国状態にあるのか、という実体が浮き彫りになってくる。

今回、この情報鎖国推進派は、各携帯キャリア、DoCoMo, KDDI,

そしてソフトバンクの代表陣である。

特に紛糾したのがSIMロックフリー化に関する議論。
僕も個人的に非常に興味ある。

SIMとは、海外のGSM携帯などで主流となっている、
個人の契約を特定できる情報の入った小さなICカードである。
このなかに電話番号やら、個人の電話帳データなどがはいって
おり、別途購入した携帯の端末にこれを差し込めば、すぐに
自分の電話番号で利用できる。また機種変更に際しても、
わざわざショップに持っていって書き換えやらデータの
移行をお願いしなくとも、自分で端末を買ってきて、
古い携帯からSIMカードを抜き、新しい端末に差し替えるだけ
である。キャリアとの契約はこのSIMカードを持つということで
あり、携帯電話そのものとは直接は関係がない。

つまりキャリアと契約し、SIMカードを入手。
携帯電話そのものは、好きなメーカの好きな機種を自分で
選んでSIMカードをいれて利用する、というスタイルである。

日本と何が違うのか。。。

日本の場合、「あ、あの携帯かっこいい!」と思っても、
自分の契約がauで、その端末がDoCoMoなら、DoCoMoと契約
しない限りその(メーカのその機種の)携帯電話は使えない。
なんとも不自由である。
(しかしながら最近は同じメーカの同じような機種で、
 各キャリア向けの、多少使用の違うものが出ることも
 でてきたので、少しは改善されつつあるが。。。
 たとえばSharpのアクオス携帯など)

日本の場合、キャリアを選ぶと、利用できる携帯電話は
そのキャリア向けにメーカが作った端末に限られる。
DoCoMoと契約していて、ソフトバンクのNokiaの携帯は
使えないのである。

海外と比べてなんと不自由なことか。
キャリアのせいで、ユーザの選択の自由度は著しく制限されて
いる。

さて、最近の日本の携帯でもSIMカード形式をとるものも増えて
きた。たしかFOMAカードやauカードもそうだったと思う。

多くのユーザは、キャリアのサービスにほれ込むというよりも
自分が日々触っている携帯電話に愛着を持っていることだろう。
デコ電やら、やたらとストラップをつけたりする行為はそれを
如実に示している。極端な話キャリアがどこかなんてユーザ
からすれば関係ないことが多い。

一方キャリア側からすると、より魅力的なそのキャリアにしか
ない携帯電話を市場に出すことで、携帯電話という端末によって
ユーザの囲い込みをやってきた。
キャリア側はキャリア側で、さらに通信サービスにおける
独自性も打ち出し、それも自社と契約してくれるユーザに
とってのメリット・魅力になるよう努力してきた。

例えばiモードが典型的な例である。
iモードはDoCoMoの携帯電話専用の一種のWebサービスで、
DoCoMoの携帯電話でiモード対応の機種を使えば魅力的な
情報サービスを享受「できた」。

auはauでEZwebなんてのがあるし、旧ボーだフォンは
「ボーダフォンライブ」、ソフトバンクではyahoo!なんとか
なんてキャリアの独自サービスがある。
しかしそれももはや破綻しつつある。

さてSIMカードの話に戻すと、日本国内でも各社の端末が
多様になればなるほどユーザは端末に魅力を感じるだろう。
いっぽう通信サービスのほうは一長一短或るとはいえ、
ほぼ必要にして十分な状況に達しているので、もはや
どこのキャリアを使おうが関係ない。
ならばお気に入りの携帯で、安いキャリアを自由に選んで
使いたい!と思うのが消費者の素直な気持ちである。
ところがそれがいまだにできないのだ。

先に書いたようにSIMカードに対応した国内キャリアの
携帯も出てきたが、契約したキャリアのSIMはそのキャリアの
携帯でしか使えない。たとえばソフトバンクで契約して
DoCoMoの携帯に魅力的なのがでてきたので、契約はそのまま
にして、端末だけDoCoMoなんてことはできない、ってのは
日本のユーザには常識だが、それっておかしくないか?

逆に今もっている携帯は好きだけど、キャリアの通信サービス
が気に入らない!ソフトバンクはつながらないので、DoCoMoに
したい、ってこともできない。

つまりDoCoMoのSIMカードは、DoCoMo製の端末しか認識して
くれない。これは携帯端末側が、差し込まれたSIMカードが
DoCoMoの契約のものかどうかチェックし、DoCoMoのものしか
受け付けない(ロック)ようになっているからである。
これをSIMロックという。

一方で、携帯端末側がSIMカードの契約キャリアにかかわらず
受け入れてくれるものをSIMロックフリーの端末という。

当然SIMロックフリーのほうがユーザの選択肢が増え、
例えばソフトバンクの契約で、DoCoMoの最新の薄型携帯を
使うなんて事ができる。

視点をかえて、海外旅行に行くことを考えてみよう。
欧州、アメリカなど多くの国はGSMでSIMタイプの携帯が
多いので、SIMカードだけを買う(つまりキャリアの
契約をコンビニで買う)なんて芸当ができる。
端末はSIMカード対応の自分のものを持っていって、
現地でSIMカードを調達、現地のキャリアを使って格安で
電話をすることができる。

実際、グローバルウィングやらグローバルパスポートなんて
国内キャリアが用意した海外ローミングサービスを一度でも
使われたことがある人なら、そのバカ高い通信料金に眼を
むいたことだろう。

正確な数字は忘れたが、たとえばauのグローバルパスポートを
米国で使った場合、自分の端末をそのまま使えるってメリット
があるが、1回の送信に最低120円くらい、また着信の際も
120円くらい取られる。
なんてばからしい。。。

ところがCompuUSAなんかで、現地のSiMカードを買えば、
現地の人のレートで、4000円分だけ使う、なんて芸当が
できてしまう。

が、あくまで自分の端末がキャリアを限定しないSIMロック
フリーの端末の場合である。ということはすなわち、現状の
国内のキャリアの端末で、海外のSiMカードが使える端末は
存在しない。

さてキャリア側の言い分としては、
 (1)キャリアと端末を切り離して自由に選べるようにすると
  インセンティブモデルはもはや使えないので、ユーザが
  支払う端末料金がバカ高くなる。
 (2)各キャリアが(メーカにお願いして=たたいて)作って
  いる端末は、各キャリアが提供している魅力的なサービスを
  十分に使えるように設計しているので、他のキャリアの
  端末を使えるようにすると、その恩恵にあずかれなくなる。

などなど。。。

まずこのような各キャリア代表の発言をみて感じたのは、
なんと島国根性の染み付いたやつらだろう!ということだ。
加えて言うなら、まったくユーザの視点にたった戦略は
考えていないのだな、というのも良く分かった。
したり顔でキャリアの貢献、ユーザへのより良いサービスの
提供などとのたまっているが、へたな言い訳聞くより虫唾が
走る。

果たして上記の2点は本当か?

(1)について考えてみる。
いま携帯を新規で契約すると2万円前後で買えてしまうが、
これは実際の製造コストを反映した携帯電話の正常な代金
ではない、ということを頭の隅においておこう。
低機能なエントリモデルでやっと2万円くらい、何でも
入りのハイエンドモデルにいたっては7〜9万円にもなる
高価な端末を2万円やそこらで契約時に買えてしまうのは、
インセンティブモデルと呼ばれる仕組みによる。
ユーザが初期投資として払うのは2万円くらいだとしても、
実際にはその契約をしたときにキャリアからショップに対して
販売奨励金みたいなもの(インセンティブ)が別途支払われる。
これでショップは値段を下げられるし、しかしキャリアとしては
これは痛い出費に違いない。いや、ほんとだろうか?
キャリアがそれだけのインセンティブをショップに支払える
ということは、それ以上にキャリアが儲けているということに
他ならない。携帯は買ったあと、毎月最低でも数千円を
払わねばならない。あのお金の内訳は?
つまり毎月定額料金の中に、うまーくその端末の代金を
乗っけているのである。そのキャリアと契約している限り、
未来永劫払い続けねばならない。毎月いくら固定料金を払って
いるか、そして何年払っているか考えてみてもらいたいが、
軽く10万くらい超えているはずである。それでもまだ払ってる
でしょ?

つまりインセンティブモデルってのは、ユーザの初期投資を
見かけ上低くしながら、実は契約で縛ることで、未来永劫
ずーっとキャリアは儲かるのです。そう考えるとたとえ
初期投資が2万円でも頭にきませんか?

従い(1)のインセンティブモデルが使えるからユーザに安く
端末を提供でき、ユーザとしては大きな恩恵にあずかってる
なんてのは嘘っぱちで、自分たちが未来永劫契約があり続ける
限り搾取するための方便でしかない!ということです。
つまり(1)はユーザの視点ではなく、あくまでキャリアとして
の視点でしか出てこない言葉。

次に(2)
はたしていまどき各キャリアの独自サービスに魅力を感じてる
人などいるのだろうか?
DoCoMoはいまだにiモードの神話にすがっているが、しかし
iモードの情報量が以下に少ないか、情報の提供メディア
としてあまりにしょぼいか、もうみんな気がついています。
だからPCサイトビューワとか、jigブラウザなんて、携帯の
サイトなんかじゃなく、PCのサイトをどれだけ綺麗に早く
見れるか?なんて機能が増えてるわけで。

もはやサービスによる囲い込みはありえず、僕は携帯でも
PC版のGoogleを使いたいわけですよ。Macお宝鑑定団の
サイトが見たいわけですよ。EZwebなんてクソの役にも
たちません。iモードもしかり。

TV電話?
そんなの使ってる人見たことありません。
PTT機能?
音声定額になってしまったら誰も使いません。

つまり情報の提供方法やら携帯によってセグメント化し
囲い込みをするなんて、もうそんなやり方が通用するような
世の中ではなくなってるわけです。

にもかかわらず、よくもまぁそんな下心みえみえの答弁を
こんな場所でするもんだ。

おそらく「安心感」ってのが暗にあるのです。
ユーザが流動化し得ないという安心感が。
それはすなわち、そんなに大量の人が日本をでていったり
入ってきたりするわけがないと。。。

たとえばヨーロッパで考えれば、地続きですから
歩いてでも国境を越えられます。日本の場合海で囲まれている
ので、そうそうおいそれとは国境を越えて外国にいったり
できないわけです。そういう消費者の不遇に胡坐をかいた
政策がSIMロックであり、囲い込みであるわけです。

もし日本が地続きで韓国やら中国やら、あるいは米国なんかに
いけちゃう世界だったら、海外で日本で使ってる自分の携帯が
使えないなんて状況は死活問題であり、いまとは話にならない
くらい激しい攻撃にキャリアはさらされるはずです。

実際問題、そんなことにはならないのだろうけど、
しかしそれだけキャリアの政策はユーザの視点をはずれた
いびつなもので、だいたいキャリアの代表自身それに気が
ついてないってのが問題です。
つまりは島国根性が心底根付いてしまっており、
自身の視点のゆがみが見えないのであります。

そしてつまるところ、日本の情報鎖国の状態は、たとえば
今回はこのようなキャリアのグローバル化から取り残された
メーカ本位の独善的な視点によって結果的に堅持されることに
なります。

情報鎖国の状態は、先進技術を売り物にする勘違いした
キャリアによって引き続き継続することになるわけです。

どのキャリアも、トップの頭が固すぎてどうしようもないですね。


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