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2007年12月26日(水曜日)

iPodも携帯もワイヤレスで:Bluetoothヘッドセット

カテゴリー: - spiky @ 06時21分20秒 このエントリをはてなブックマークに追加このエントリをdel.icio.usに追加このエントリをTagClickに追加

iPodは聴きたいが、電話の時にヘッドフォン外すの面倒くさい!
そんなときに便利なのがワイヤレスのヘッドセット(ヘッドフォンにマイクがついたもの)です。最近の携帯電話はBluetooth(ブルートゥース、以下BT)に対応したものが増えてきたので、BT規格のワイヤレスヘッドセットなら携帯につながるし、その他の電子機器にもつながります。

今回久しぶりにサンワダイレクトの製品モニターに応募したら幸運にも、このBluetoothヘッドセット”MM-BTSH9 icon“に当選したのでインプレッションを御届けします。

MM-BTSH9 icon  13,440円(税込み)が9,980円(税込み)!

 

iconicon iconicon iconicon

1.商品が到着!

今回は「当選しましたよ!」というメールが来てから、2日後くらいには商品が到着してました。ちょっとびっくり。

以前の商品モニタのときと同様、商品の箱がもう一回り大きな箱に丁寧に放送されて到着。でもあけてみると、オンイヤー型のヘッドフォンのわりにはコンパクトなパッケージで、ヘッドフォン自体もなかなかコンパクト、さて中身を拝見しましょう。

2.中身を拝見

早速パッケージを開けてみます。中身はざっと以下のような感じ。

  1. MM-BTSH9本体(黒)
  2. 充電用USBケーブル
  3. 説明書
以上! (下記写真のヘッドセットは、傷保護用のビニールをはったままなのでちょっと映りがおかしいですが)

ヘッドセットのバッテリーは内蔵のリチウポリマーム電池なので、付属の充電用USBケーブルを使ってパソコンのUSBポートなどからチャージします。

 

「え〜、外に出るときチャージできないジャン!」

 

と思った方、いえいえ大丈夫です。別途購入する必要がありますが、ACA-IP6 iconなどのような、USBでの充電を前提とした機器、iPodとか携帯とか、用に使える非常にコンパクトな電源アダプタを用意すれば、PC本体を持ち歩かなくてもチャージできます。

 

iconicon ACA-IP6(電源アダプタ)

 

まずはヘッドセットを眺めていきましょう。

 

ヘッドセット本体は艶のある黒で、ちょっと高級感が漂います。ネックバンドは丁度真ん中のところ1箇所と、左右にもう1箇所ずつ折り曲げられる機構がついており、非常にコンパクトに持ち歩きができるようになっています。

 

この手のワイヤレスヘッドセットの一つの勘所は、左右のイヤーユニットのバランスです。ワイヤレスなので、基盤関係や各種のボタン、そしてバッテリーと普通のワイヤードのヘッドフォンに比べたくさんの重量物が入ってます。ある会社の製品は明らかに片方に重量が集中しており、装着したときに非常に違和感があるのですが、このMM-BTHS9の場合は、左右のバランスが掛け心地がなかなかです。

 

またネックバンド式なので、ヘアスタイルを気にする人にはばっちり。僕の場合も頭のてっぺんから後ろまで髪がつんつんしてますので、オンイヤー型だとネックバンド式以外ありえないんですね。お気に入りのヘッドフォンでBOSEのQuiet Comfort2がありますが、これはしっかりバンドが頭のてっぺんに密着するので、音の豊かさの代償が大きい(笑)ま、今回のMM-BTSH9をQC2と比較はできませんけど。

 

3.仕様

さて、製品の仕様を見てみましょう。

  • ■適合規格:Bluetooth Ver2.0+EDR
  • ■伝送方式:FHSS
  • ■周波数範囲:2.400GHz〜2.4835GHz
  • ■通信距離:最大約10m(使用環境によって異なります。)
  • ■送信出力:Class 2
  • ■電源:内蔵型リチウムポリマーバッテリー充電時間:約3時間連続使用時間:通話時/約8時間、スタンバイ時/最大約240時間
    ※スタンバイとは、電源がONの状態で、他の機器と接続されていない状態のことです。
  • ■対応プロファイル:HSP(ヘッドセット)、HFP(ハンズフリー)、A2DP、AVRCP
  • ■セット内容:本体、充電用USBケーブル、取扱説明書、保証書
    ※実際の通信距離や使用時間は使用環境や使用状況によって異なります。
  • となっています。

     

    まず基本のBluetoothの仕様ですが、"Bluetooth Ver2.0+EDR"ということで最新のBTの仕様になっています。"EDR"とは"Enhanced Data Rate"の略で、BT1.1/1.2が最大1Mbpsの通信速度なのに対し、最大3Mbpsまでの通信速度が出せます。またBT 1.1/1.2との互換性を維持しつつ、デューティーサイクル調整により通信時の低電力化が図られています。これによりサンプリング周波数の高い高品質なデータをやりとりできるわけですね。

     

    またBluetoothの仕様で大事なのがプロファイル。このMM-BTHS9では、HSP, HFP, A2DP, AVRCPの4つのプロファイルに対応しています。

     

    HSPは"Headset Profile"。ヘッドセットのオフフックボタンの操作によって、音声認識によるボイスダイヤル機能が使えます。またHFPにより、最後に通話した相手先へリダイヤルが可能となります。これら2つのプロファイルによって、携帯電話への接続に関しては、いまのところ特に問題なく使えるでしょう。

     

    また実際に音楽を高品質にやりとりするためのプロファイルとして、A2DP(Advanced Audio Distribution Profile), またヘッドセット側のスイッチで曲の先送り、巻き戻し、再生・停止などの操作を可能にするAVRCP(Audio Video Remote Control Profile)に対応しており、レシーバ側がこれらのプロファイルに対応していれば、ヘッドセットの操作だけで音楽プレーヤの操作ができちゃいます。

     

    またワイヤレス機器としてバッテリーの持続時間が気になるところですが、連続使用時で8時間持つ、ということなので、だいたい1日くらいなら外に出て使い続けても、帰ってきたら夜充電するようにすればバッテリ切れになる心配はないと思われます。

     

    さて、早速使ってみましょう。

     

    4.使ってみる

    マニュアルによると、まず使い始める前に、完全に充電してください、とあります。ここはあせらず、まずは充電しましょう。充電はいたって簡単。ヘッドセット右側にプラグをさす穴があるので、付属のケーブルをつなぎ、USBコネクタ側をPCもしくは、先のUSB充電器にさします。

     

    4.1 携帯電話との接続

     まず携帯電話と接続してみます。ここではソフトバンクの705NK(N73)に接続してみます。接続の方法はいたって簡単です。(あ、携帯電話の種類によるかも)

     

    (1)まず携帯の方でBluetoothの設定画面にします。

    図1では、まだMM-BTSH9が登録されていない画面です。現状5つの機器を登録しています。

     図1 MM-BTSH9登録前の画面

     

    (2)次にMM-BTSH9のオフフックボタンを6秒以上押します。

    するとボタンのランプが赤と青の交互点滅を始めます。これがヘッドセット側の待機状態です。

    次に携帯の方で「機器検索」を行います(図2)。図3は検索中の画面。

    図2 機器検索画面   図3 検索中。。。

     

    (3)数秒もすると、図4のようにMMBTSH9が見つかリます。

    検索が終了したら、MM-BTSH9を選択して(周りに他にBT機器が接続待機状態になっていると複数の機器がリストに出てくることがあります)「選択」を押します(図5)。

    図4 MM-BTSH9が見つかった!  図5 MM-BTSH9を選択

     

    (4)続けて図6のように接続認証を行うためのMM-BTSH9のパスコードを入力します。

    MM-BTSH9のパスコードは"0000″(半角数字でゼロが4つ)です。(※殆どのメーカの殆どの機器が0000なので、あんまり意味が無いような。。。)パスコードを入力し決定をすると、MM-BTSH9に接続詞に行きます。(図7)

    図6 パスコードの入力   図7 接続中。。。

     

    (5)MM-BTSH9側でパスコードが確認されると、図8のような画面になります。

    「自動接続できるように機器を認証しますか?」と聞いているのは、先ほど入れたパスコードを保存し、次回以降いちいち接続設定をしなくても自動で接続できるようにするか?という意味です。ここは迷わず「はい」とします。

    これで登録完了です。図9のように、認証済み機器リストにMM-BTSH9が追加されました。なお、N73との接続設定では自動的にヘッドセットプロファイルでペアリングが行われるようです。

     図8 自動認証設定   図9 登録完了!

     

    (6)さて、早速使ってみましょう。

    (6)−1 電話をかける

    ヘッドセット右側の横のオフフックボタンを軽く一回押すと携帯電話に接続し、N73の場合はボイスダイヤルモードになります。ここで電話をしたい人の名前を言うと、音声認識された人の名前がヘッドセットから復唱され、ほどなくしてダイヤル音が聞こえます。相手が出ればそのまま話ができます。電話を切るときは、もう一度オフフックボタンを押します。

    (6)−2 電話を受ける

    電話がかかってきたら、ヘッドセット右側のオフフックボタンを軽く一度押します。すると接続して話が出来る状態になります。

     

    4.2 音楽プレーヤとの接続

    次に音楽プレーヤーにつなぎます。個々でちょっと言い訳を(汗)。最終的には「携帯」+「iPod」という組み合わせで使いたいのですが、残念ながらいま現時点でiPod用のBTアダプタを持っていないので、同等機器ということでBluetoothを搭載しているMacBookProとヘッドフォンプロファイルで接続し、そしてMacBookPro上のiTunesで音楽を聴きながら、携帯の着信を受信したり、あるいは携帯で電話したりという環境で模擬をしたいと思います。

     

    (1)Macの環境設定パネルからBluetoothを選びます。

    すると、現状接続設定されている機器が表示されます。

     図10 MacBookProに登録されている機器リスト

     

    (2)機器の検索をする

    携帯の時と同様、MacBookProにMM-BTSH9を認識させます。オフフックボタンを6秒以上押して、赤と青の交互点滅モードにします。その後、図11のパネルから機器の検索をすると、リストにMM-BTSH9が現れます。まだこの時点では接続していません。

     図11 MM-BTSH9が見つかった!

     

    (3)接続認証をする。

    さて、ここでMM-BTSH9を選んで接続設定をするわけですが、一つ注意。先ほどヘッドセットプロファイルではN73とすでにペアリングをしていますので、ここでは音楽を聴くためにヘッドフォンプロファイルで接続をします。リストからMM-BTSH9を選んだ後、リストの下のダイヤルアイコンを押すと、プロファイルの選択が出来ます。ここでヘッドフォンプロファイルを選択します。(図12)その後パスコードの入力画面が出るので、携帯のときと同じように"0000″を入力すると無事認証が完了し、MM-BTSH9の接続状態が「接続」にかわり、丸いインジケータが赤から緑に変わります。

     図12 ヘッドフォンプロファイルで接続

     

    (4)使ってみる

    この状態ですでにMM-BTSH9はMacBookProに接続されているので、iTunes等を立ち上げて音楽が聞こえるかどうか確認しましょう。どうですか?非常にクリアな高音質の音が聞こえてくるはずです。

     

    4.3 携帯とMacで使う

    さてこれでMM-BTSH9は携帯(N73)と音楽プレーヤ(Mac)の両方に接続されている状態です。iTunesで音楽を流して入れば、その曲がヘッドフォンから聞こえているはずです。この状態で、別の電話からN73に電話をして見ます。

     

    N73に着信すると、ヘッドフォンの曲が切れて、0.5秒ほどして着信音が聞こえてきます。ここでオフフックボタンを押すと電話にでることができます。通話が終わったらもう一度オフフックボタンを押すと、0.5秒ほどして再び曲がヘッドフォンから流れ始めます。

     

    発信の場合も先ほどの携帯の接続設定で試したやり方と全く同じで、音楽が流れている上体で、オフフックボタンを軽く一度押すと、ボイスダイヤルモードになるので、ここで相手の名前を告げればダイヤルが始まります。通話が終わったらオフフックボタンを再度押すと曲が流れ始めます。

     

    そのほかに、ヘッドセットには早送り・巻き戻しボタン、およびボリュームと再生・停止をかねたボタンがあります。これらは曲を再生しているときに有効です。このボタンで今回はiTunesも操作できることを確認しました。曲の再生・停止、iTunesのリスト上の再生中の曲を先に進めたり、前の曲に戻したりが可能でした。

     

    5.結果の程は

    当初、このMM-BTSH9に応募したときに、もう一つの製品、MM-BTSH3BK(黒) iconMM-BTSH3W(白) icon という、はっきりと「2つの機器とペアリングできます」と書いてあるものがあったので、こちらのMM-BTSH9は無理かなぁと思ってましたが、機器ごとにプロファイルを変えることで、とりあえず僕が望んでいたような「携帯」+「音楽プレーヤ」という組み合わせで利用できることを確認できました。オンイヤー型ということで、装着した感じはちょっと大げさな雰囲気もあるんですが、なによりケーブルが一切無い、というのが非常に快適で、町を歩いているときとか電車の中とか頻繁に使うことになると思います。あ、あとスケートのときにもですね。

     

    6.おわりに

    「携帯」+「音楽プレーヤ」という組み合わせで2つの機器に接続して使えることがわかったので、本来のiPodをつなぐためのiPod用Bluetoothアダプタ、MM-BTAD10BK(黒) icon を早速手配しました。

     

    ここだけの内緒ですが、いろいろ調べたところAmazonが一番安いです。いまのところ4,200円で販売中です。

     

    さて、総合評価ですが、僕的には◎です。とはいうものの、使っていて気になった点がいくつかあるので下記に記したいと思います。

     

    1. 音楽を聴いていると、不定期にノイズが入る。今のところMacBookProでしか試してないので、ひょっとするとMacBookProとの相性、ということも考えられますが今のところ原因不明です。製品の不良という可能性もあります。これはちょっとサンワダイレクトさんに相談しようと思っているところです。
    2. オフフックボタンの操作で、長押しの際の時間が長すぎる。スイッチオン・オフの際に、それぞれ4秒以上押し続けねばなりません。これはちょっと長いのでは?という気がします。ソニーエリクソンのヘッドセットでは3秒なのですが、せいぜいこれくらいかという気がします。
    3. オフフックボタンの動作インジケータが派手すぎる。これは好みが分かれるところだと思いますが。僕としては人に動作状況を積極的にPRする必要な無いので小さなLEDを、ヘッドセットを取り外してオン・オフするときにだけ見える位置につけて欲しいと思います。
    4. おなじくオフフックボタンのインジケータは、ボタンを指で押しているときに隠れてしまうので、やはり位置がまずいと思います。インジケータの色でオンかオフかを判断するようになっているのに、ボタンを押している最中はインジケータの色が確認できないので、いったいいつ指を離せばよいのかがわからない、という根本的なユーザインタフェースとしての不備があります。やはり動作状況を示すインジケータは別の場所に設けるべきでしょう。
    5. ボリュームと再生・停止をかねたスウィングスイッチ(とでも言いますか)はなかなか便利なのですが、ちょっとサイズが小さすぎる。手袋をしていたら操作できないし、またいったいヘッドフォン側のボリュームが最大になっているのかどうかが分からないので、段階的にボリュームアップ、ダウンの際に操作が実際に有効になっているかを確認できるフィードバック音が是非欲しい。それと最大・最小ボリュームになっているときは、それ以上操作が出来ないことを示す別の確認音も欲しい。
    6. マイクの位置が悪い。また伝声管をやはりつけるべきでは。ヘッドセットの下部に小さな穴が開いていて、おそらくここがマイクの穴だと思われますが、穴が口の方をむいていない、口から離れすぎているということがあって、騒がしい屋外でしゃべるときには結構大きな声をださないといけない。他社製のBTヘッドセットの中には伝声管をきちんとつけているモデルもあるので、これを見習うと良いでしょう。
    といったところでしょうか。

     

    次のモデルで取り入れてもらえると嬉しいです。 ■

    番外

    BT対応でないiPodとこのヘッドセットを使うのに便利なBluetoothアダプタがこれ→ MM-BTAD10BK(黒) icon

    iconicon


    番外2:

    自前のヘッドフォンを使って、同じように携帯とiPod等の音楽プレーヤーに接続したい人には、下記のMM-BTSH3BK(黒) iconMM-BTSH3W(白) icon がおすすめです。

    iconicon iconicon

    2007春のご入会&お買い物キャンペーン【サンワダイレクト】


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    2007年12月23日(日曜日)

    MacとPCの終わりなき論争

    カテゴリー: - spiky @ 19時27分07秒 このエントリをはてなブックマークに追加このエントリをdel.icio.usに追加このエントリをTagClickに追加

    CNET Japanに、熱心なMacユーザについての記事が載ってました。

     

    Macユーザが注ぐ深い情熱–その源を探る

     

    始まると際限ない話題で、これほど引火しやすいテーマもないのではないかと思います。

    このブログの筆者は、そういった二元論的な見方はやめて、もうワンステージ議論の仕方を進化させるべきでは?とまとめてます。うん、もっともでしょう。

     

    でも結局、この記事を書いたTom Krazitという人も、ブログに熱心なAppleユーザから多くのコメント(というか攻撃?)をうけたので、それを受けての言い訳(にみえて、ますますフレームをあおるような)「Macなのか?PCなのか?」という二元論的な話から抜け出せていないように思います。

    &nbps;

    気をつけねばならないのは、これは米国のブロガーが書いた記事。ぱっとみると、「え?MacだってPCの一種じゃん。変な対比をするなぁ」と思う訳ですが、米国でPCというときは「Windows対応マシン」のことを言うのでしょう。

     

    なので、これは「MacかWindowsか」という対比を指し示しているのは間違いないでしょう。

     

    残念ながら、この記事では、「じゃぁどのように議論を発展させれば、単なる二律背反的な議論にならず、あらたな展開にもっていけるのか?という点についてはなんら示唆が無いこと。

     

    ところで、米国と日本ではAppleに対する熱狂度合いも若干違うのではないかと僕は感じています。米国と日本とを比べたときに、「相対的に」米国ほど、宗教じみた狂信的なAppleファンというのはいないのではないかと思います。むしろ米国よりは理路整然と(フレームであっても)まだ読める議論になっていることが多かったように感ずる次第です。

     

    僕も熱心なAppleファン,MacユーザでAppleやMacよりもMicrosoftやWindowsがすぐれているとか使いやすいという主張を見ると、ピーキーに反応しがちな所がありました。

     

    ただ、AppleにしたってMacにしたって、常に何か宗教のように「絶対的に真」であるとか「絶対的に正」であるといった普遍的なものがあるわけではなく、過去Appleもその方向をあやまって企業の存続を危うくするような事態もあったわけだし、Macについて常にかつ全て絶対的にMacintoshのSystem 7.0とか漢字Talkとか、はたまたMacOS Xが「良い」というわけでもありません。MacにはMacの使いにくい所、おかしなところ、バグ、まぁそんなものはいろいろとあるわけですが、それにしてもやはりWindowsよりは圧倒的に使いやすく、使っていて楽しいOSであったりアプリケーションであったり、そしてまぁこれはハードを作らないMSには関係のない話ですが、所有する事に喜びを見いだせるハードだったりすると感じています。これに関しては譲れません。

     

    と、ここで「じゃぁWindowsはここがだめで、Macはここがいい」なんて書き方をすると、結局過去なんどとなくネットのあちこちで勃発してきたフレームを引き起こしてしまうので,ここではちょっと別の見方をしてみたいと思います。

     

    これは完全に主観的かつなんら統計的調査の裏付けなど一切無い私見ですが、過去ネットやら友人やらの間で「Macなのか?Windowsなのか?」という議論になったときに常に感じてたのは、Macを否定したり、攻撃したり、あるいはWindowsの優位性を説く人の多くが、Macとの対比でいかにも「だからここが良い」といった議論を展開する訳ですけど、ちょっと突っ込んで聞いてみると、実際にはMacを使ってみた事のない人が非常に多かったという事。ちょっと突っ込んで聞いてみると「いや、あそこのサイトにこう書いてあった」とか「だれだれが、こういっていた」という所に落ち着いてしまうんですね。

     

    まぁいくらMacが使いやすいと言っても、いまのPC、MacもWindowsもLinuxも、総体的には1980年代にパーソナルコンピュータが登場してから、定量的な進化はムーアの法則やギルダーの法則と言ったものに代表されるように指数関数的に発展してはきているわけですが、僕が思うに、その当時の革新的と思われていたアイデア、マウスだとかGUIだとか、そんな定性的な面、質的な面は殆ど進化していないと思う訳です。まぁそんなソフトウェアな訳ですから、Macにしたって、「使いやすい」とかある程度、たとえばWindowsにくらべてどうなんだ、ということが言えるようになるには、Appleがサイトで広告うってるほどすぐにではなく、やはりある程度時間がかかるものだと思っています。

     

    で、世間一般での、まぁ「Mac v.s. Windows」的構図を感じ、「Windowsだよね」と思っている殆どの一般大衆は、じつはWindowsと比較できる程Macを使った事が無い人が殆どだ、ということです。それは例えば販売台数ベースでのシェアを見ても明らかでしょう。(だって、持ってないのに使いこなしてる分けないし、ましてやWindowsと比較できる程のユーザエクスピアレンスなどあるわけがない)

     

    もちろん、両方ばりばり使いこなしていて、その結果として、「やっぱWindowsだよね」という人ももちろんいるのは確かです。結局、どちらが良い、わるいという議論は様々なれべるの議論がまぜこぜになっているので、普遍的に、どちらがどうだ!なんてことは言えない訳です。ただ、日夜使っている人たちと殆ど使った事が無く風評による先入観をもっぱらのよりどころとしている人たちが、まともに議論ができわけがないわけで、例えば2ちゃんねるなんかで「マカー」という言い方で、カテゴライズしようとする傾向があるわけですね。マカーという言い方で、ネガティブな印象を与える事で、議論そのものには立ち入らず、単純に否定しようとするわけです。

     

    おもしろいのは、こいう議論をするコミュニティが相互に同じレベルで議論をできる根拠なりよりどころがあるならば、この「マカー」というカテゴライズの傾向に相対する言い方があるはずなのですが、MacユーザからみたきにWindowsユーザを十把一絡げにしてしまうような言い方が存在しない、という点です。少なくとも同じ頻度で現れる言葉を見た事がないです。

     

    その理由のひとつは、僕が思うに、そういったカテゴライズで議論を逃げて、ただ否定するような単純なやり方をとらなくても、Macユーザから見たWindowsのだめなことろを具体的にいくらでも挙げられるからではないかと感じます。つまり「マカー」という表現には、小学生がけんかでいいまかされて逃げをうつときの捨て台詞、「おまえのカァちゃんでべそ!」と同レベルの幼稚ささえかんじます。

     

    先にも延べたように、なにか統計データにもとづいているわけでもなんでもなく、ただ当方の私見ではありますが、これまでの長年感じてきたところでは、結局「WindowsもMacもばりばりに使いこなしているけど、結果として相対的にWindowsが良い」と言っているひとは少ないのではないか?と思う次第です。一部のWindowsやMacのエキスパートユーザを除くと、世間の一般的なレベルはやはりこのあたりで、まぁまともな議論にならない。

     

    ビジネスの世界では「良いものが一番売れるとは限らない」というのを忘れて、Windowsのシェアを、その良さの根拠に挙げる人がいますが、これは全く意味が無い。

     

    つまるところ、世間的にひろがる「Mac v.s. Windows」という構図は、幻想だといえるかもしれません。僕はこれまでWindowsもMacも、LinuxもUnixも様々なシステムを使ってきていますし、今現在コンピュータを利用している時間のなかでWindowsとMacはまぁだいたい同じくらいの比率で使ってます。どちらにも良い所があり,悪い所がある。特にMacについては、すぐれたユーザインタフェースガイドラインなんてものがかなり初期の頃から用意され、Jef RaskinなんてすぐれたひとがAppleにした、という過去や理論的にどうだ、なんて根拠になりがちな話もある訳ですけど、実際にはMacOS Xの最新版であるLeopardにしたって、ユーザインタフェースの世界であたりまえのようなルールが守られていないところだってある訳ですし、「どっちがどっちだ!」なんて普遍的な事はなかなか言えない。でも日々、両方のシステムを使っていて感ずるのは、「Macなら簡単なのに。。。」とか「手早くできるのに。。。」と思うことが相対的に多い、ということでしょうか。

     

    ということで、「Mac v.s. Windows」といった対立構図にたった議論から一歩すすめて建設的な議論をするためには、やはり多くのWindowsユーザでもの言いたい人は、まずMacを数年使いこなした上で、比較をしたいならするべきでしょう。残念ながらちょろっと触ったくらいでわかるほどMacはシンプルでもありません。やはりその良さは使い続けていると「じわり」と感じてくるものなのです。(もちろん悪い所もね)

     

    「知らない事を知らない」ひとがだんだんと少なくなってくれば、そのときはじめて引用の記事に書かれているような新たな次元での議論ができるのではと感じる次第です。

     

    しかしはたして、そんな日はくるんでしょうか?


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    2007年12月12日(水曜日)

    OLPCにまつわる酷いデマ

    カテゴリー: - spiky @ 11時21分50秒 このエントリをはてなブックマークに追加このエントリをdel.icio.usに追加このエントリをTagClickに追加
    先日ワークショップの際に、ある方から、あらたにOLPCについて
    誤解に基づいた酷い記事が出ているという話を聞いていました。

    週明けて心に余裕が出来たのでちょっと覗いてみました。

     

    http://www.gizmodo.jp/2007/12/olpc.html

    いや、ちょっとあまりに酷すぎる。
     
    以前個人サイトで、同じレベルの酷い記事がありましたが、
    それに勝るとも劣らない、誤解・誤訳によりデマまきちらす
    酷い記事です。
     
    Gizmodeという、ガジェット好きには購読者の比較的多い
    ニュースサイトで、あちらこちらに記事を配信しています。
    なので結構影響力が大きい。

     

    記事にはすでにいくつかコメントがついていますが、この記事の
    何が嘘で、何が誤解か、よしきさんが纏めておられるので、
    比較して是非お読みいただきたいと思います。

     

     

    僕はこのニュースに対して、2件のコメントをつけたのですが、
    いまだに掲載されず。(編集部がチェックしてから、という
    ことらしい)誹謗中傷の類ではなく、あくまで冷静に、批判を
    した内容なのだけれども、デマをデマというと、さすがにそれが
    本当でも他人が言うことは許せない、という感じなのかなぁ。
    (いや、勝手な想像です)

     

    承認には時間がかかると思い、記事の書き込み日時とその他の
    方のコメントが掲載された日時から、だいたい1日まてば無視されたのか
    内容吟味中なのかの判断がつくと考え、丸1日待ってみました。
     
     
    今現在まだ2件のコメントは掲載されていないので、どうやら無視
    されたようです。従いブログにこの状況を書くことにいたしました。

     

     
    すでに個々の項目について何がどうなのか、という点は
    よしきさんが書かれているので、僕は「情報鎖国」という点で
    見てみました。
    いくら多くの情報がウェブや通常メディアで流れているとはいえ、
    殆どの人が見ているのは翻訳なわけで、翻訳ってのは、
     (1)何を訳すか、訳さないか
     (2)どう訳すか
    の2つのレベルですでに恣意的なフィルタリングがかかる仕組みに
    必然的になっています。

     

    またいかにもカッコの良いニュースサイトに記事が出ると、つい
    「あ、そうなんだ」と思ってしまいがちですが、基本インターネット
    では誰でもこんな装飾をして記事をかくことができるのだ、という
    点に注意が必要でしょう。見た目や周囲にちりばめられた権威的
    広告は、情報の質とはなんら関係が無いのです。

     

    このサイトの場合、それなりに読者層もあるわけで、全てが全て
    これほど酷い記事ではないと思いますが、それにしても、この
    記事、原文もちょっと酷いというのもあるのですが、さらに誤訳が
    輪をかけてます。そして更に言えば、これに記されている私見も
    誤解や無知に基づくあまりに勘違いな内容で、日々、日本人ボランティアと
    して協力している身としては、あんまりすぎて悲しくなってきます。

     

    さて、もう2点ほど。

     

    2番目は、記事の文調がいかにも「対岸の火事」という感じで
    書かれている点が気に入りません。ちなみにこの翻訳をされた
    satomiさんという人は米国在住のようです。
    (だから地理的には対岸ではないわけですが。。。)
    次から次に「どうだ!」といわんばかりに間違った数字の引用
    をして、「ほら、やっぱり失敗した」という書き方は、
    個人的にも何かOLPCに批判的な感情をお持ちなのでしょう。

     

    しかしですね、おそらくこの方は日本人。
    で、僕の日記をご覧の皆さんは、僕を含め、他にも情熱を持って
    OLPCを支えてきているボランティアの方々が日本にもいることを
    ご存知だと思います。

     


    また世界に視野を広げれば、その数は非常に多くなります。
    つまりネグロポンテさん+何か良く分からない組織、が展開をしている
    わけではなく、非常に本質的なところで、世界中の膨大なボランティアの
    熱意に支えら、その日々の努力の上に成り立っている プロジェクトなのです。
    (それが形になって見えるものの一つがOLPC wikiです)

     

    自分の国籍である日本にも、ボランティアで頑張っている人が
    いるんだ、ということを知っているならば、たぶんこんな書き方は
    出来ないだろうと思うわけです。
    (認知度を高める活動が、だからまだまだ足らない、ということの
    裏返しでもありますが)

     

    そして最後に。

     

    記事の最後、ネグロポンテさんの「たとえXOが売れなくてもOLPC
    としては成功だ」という言葉尻を捕らえて、高価なラップトップ
    市場の価格破壊をしてくれた功労者、という見方をしています。
    たとえば国内ADSL市場の価格破壊によって普及の促進に貢献した
    Yahoo!BBやSoftbankをたたえるかのように。

     

    でもこれまでいろいろとOLPC関係の情報に触れてきた僕が思うに、
    ネグロポンテさんの真意は、そういう価格破壊に貢献できたので
    嬉しい、ということではなく、多くのPCメーカが企業努力に
    よって値段を下げて、予算の乏しい開発途上国の選択肢が増える
    という直接的な効果に加え、もともとの「教育プロジェクトである」
    という点に翻ってみると、これを支えるソフトウェア(これが肝心!)
    は一般的なPCアーキテクチャであればどれでも走るように、
    また走らなければ誰でもいじれるように、オープンかつフリーで
    作られているがゆえ、極端な話XOでなくても様々なハードで
    走らせることが出来るわけです。
    (たとえばEtoysはそうですね)

     

    ということは、低価格なXOが呼び水となって、より多くの開発途上国
    の子供たちに、構成主義に基づく学習環境が広がる非常に貴重な
    きっかけを生み出せたというわけで、だからこそ、「たとえXOが
    売れなくても、それはそれで成功」なわけです。

     

    OLPCは、あくまで教育プロジェクトなのだ、という点はそこにあります。

    結果として達成すべきは、より多くのガジェットを安く市場に投入する
    ことではなく、より多くの学習の機会から遠ざけられている子供たちに
    学習の機会を提供する、ということなのです。

     

    ということで、この記事の最後の結論も、大きな読み誤りをしている
    ということがいえるでしょう。

     

    ほんとに酷い記事です。
     
    追伸:
    この日記を登録した瞬間に、昨日ポストした2件のコメントが掲載されました。
    単なる偶然としてはあまりにタイミングがばっちりなので、とても気持ち悪いです。

     

    追伸2:
    邦訳へのコメントは、それはそれで日本の読者への注意喚起の意味で大切なのですが、
    原文にもコメントしました。「世界中のボランティアを敵に回してるぞ」という意味で(笑)


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